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  • Book
  • Japanese(日本語)

서울의 낮은 언덕들

  • Author
  • Country
    Republic of Korea
  • Publisher
  • Published Year
    2011
  • Genre
    Literature - Korean literature - Contemporary fiction

Title/Author/Genre

  •  

    Title: ソウルの丘は低い

    Author: ペ・スア

    Genre: 文学/長編小説

     

    LTI Korea staff: 李善行(イ・ソネン)soyi@klti.or.kr / +82-2-6919-7743

Description

  • About the book

    作品は、朗読劇女優の「キョンヒ」がドイツ語の先生の危急を知って、お見舞いに行く内容から始まる。自分の職業の土台が脅かされる状況で衝動的に旅を決め、遠い都市を歩いて回ることにする。しかし、彼女はドイツ語の先生が死を迎えつつあるベルリンではなく、ほかの都市で治癒師、ミスターノーバディ、バンチ、東洋人男性、マリアという名の人々に会う。彼らは漏れなく一人であると同時に多数のアイデンティティを持っていて、特定の存在として呼ばれることがない。この人たちとの出会いと会話は、キョンヒに「都市」と「言語」に対して何回も考え直させたり、誤解させる。さらに、このちんぷんかんぷんで紛らわしい、発話は存在するが話者がはっきり分からないメッセージのせいで、読者は作家の言う「区切られた声」が交差する地点で彷徨ってしまう。話者も「キョンヒ」から「私たち」へ、終局には(キョンヒの子であると同時に子であることを拒否する)「わたし」へ幾度も移動する。結局、それまでの会話すべてが最後に至っては一作の巨大な朗読劇に回帰し、物語はそれ自体でもう一つの物語に還元される。このような過程により私たちは「存在の重複」という不可解な状況を目にして、一つの都市がほかの多数の都市に命名される「ポストモダン」な経験の中へ一歩踏み出すことになる。特に作品中に登場する「カラコルム」という各都市の憩いの場は、私たちが暮らしていく都市の中に存在する一種の風穴であると同時に、すべての都市の穴を一本の糸で通せる共同体の空間になる。

     

    「巨大な叙事」の終息を主張するポストモダニズムの傾向を継ぎ、ペ・スアはこの小説、あるいはエッセイ(あるいは両方)をもって叙事の終末という文学の破局とその地形図を描こうとする。この作品が従来のナラティブに従わず、歪んで重なり合っている世界と人物によって思惟を濃縮していくのは、この「地形図作り」のためなのだ。また、美学的な文章や表現を通さなくても、確固たる言語的想像力を背景にして作家の世界観を表しているのもこの作品の主な特徴といえるだろう。

     

    つまり、この小説/エッセイで一つのテーマやストーリーラインを見出すことは不可能に近い。むしろ、一つの基準として「共通するもの」を見出そうとする試みこそ、この作品の思考実験を正確に逸れていく行為になるだろう。ただ、ポストモダニズムの非美学的な特徴により、この作品を一種の「解体」の作業と同一視しても無理な解釈につながりかねない。解釈の可能性はいつも開かれているが、それが解体という作業の付属品になったり、解釈作業そのものを固定した何かに定義してしまうとき、私たちは閉ざされた解釈の領域を(再)確認するだけに終わってしまうだろう。

    About the author

    ペ・スアは韓国文壇の中でも希少種に当たる。ここで希少種という言葉の属性を誤解してはならない。彼女の作品がその他作家と比べて「違う」と言っているだけではないからだ。彼女の作品の行間に隠された意味を追っていけば、それが文段という巨大なコンテキストの中から出現していることがよく分かるだろう。しかし、文段を構成するテキストの集合体から誕生して一種のクリシェを得ること、つまり、死産児の形状をして文壇(異者社会)の内部を侵食しているものを壊していくことが作家の使命だとすれば、ペ・スアはまさにその使命に応えているように見える。彼女のこれまでの作業ー小説集『青いりんごのある廊下』、『風人形』と『チョルス』『日曜日すきやき食堂』、『深夜通信』、『フクロウの無』、『北の居間』、『知られざる夜と一日』などの中・長編ーは、1990年代以降、韓国文壇のポストモダニズムの流れの中でも断然際立つ地位を占めている。ペ・スアの作品は、その難解さと解釈の多様性によって大衆から批判されたこともあるが、今の時点からすると、それはむしろ時代の先を行く鋭い意識があったからではないだろうか。彼女は「良い翻訳」によって翻訳家としての能力も認められている。

     

    しかし、何よりペ・スアの作品が重要視されるのは「文段」という構造のフレームを経由して「文学」という範囲を広げているからだ。特に、この作品と同じ脈絡にある『北の居間』(2009)と同作品の以降に出た『知られざる夜と一日』(2013)の場合、彼女の文章がこれ以上文字のありのままを再現したり、関係・夢の物質性を告発するにとどまらず、文字をイメージ化して関係・夢を破壊-再建する作業に没頭していることがわかる。結局、彼女が文学という概念を「作業」という言葉に代替しているのは、その中に込まれている「実践」を読み取ろうとする意志と同義語に見てとれる。つまり、作家としてのペ・スアの作業を把握することは、まさに韓国ポストモダン文学の未来を占う行為であると同時に、作家と文壇の間で生まれてくる「文学」のあり方はどのような姿だろうか期待させている。

     

    彼女の長編小説『チョルス』が海外翻訳文学を専門的に扱う米アマゾン出版グループのインプリント・アマゾンクロッシングによって2015年4月に出版された。アマゾンクロッシングの代表のサラ・ジェイン・ガンター(Sarah Jane Gunter)は「米読者にもぺ・スアのクリエイティブで卓越した作品世界を見つけてほしい。今後数年にわたって彼女の作品を紹介していきたい」と意志を示した。

    Media Response/Awards Received

    新しい作品を発表する度に好き嫌いが明確に分かれていた作家なだけに、今回も「読者にやさしくないスタイル」で帰ってきた。奇妙ながら見慣れないテキストで、今年出された小説の中でも断然難解で劇的な小説だと評されている。

    ー毎日経済

     

    ペ・スアの小説には、ありふれた人物像、状況、台詞、洞察など「全く」出てこない。彼女の小説に登場する人物像、状況、台詞、洞察は彼女の作品でしか見られない。だからこそ、ペ・スアは唯一の存在なのだ。

    ーニューシス誌

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